こんにちは!うつ専門メンタルケアコーチの鳥越です。
今回は2つお話します。まずはうつ再発予防について、次に再発の兆候についてです。
最近の状態と照らし合わせながら、また最近の過ごし方を見返してみてはいかがでしょうか。最近は梅雨が明け暑くなってきましたね。
寒い冬よりは行動的になるかもしれませんが、今はコロナもありますし、中々気晴らしに出掛けるなんてことは出来ないかと思います。そんな中でも、再発しないよう予防に努めて頂ければと思います。
うつ病再発予防方法
1、医師との相談を。
うつの状態が良くない時には辛さもあるため、しっかりと受診、服薬するかと思います。ですが、回復してきて状態が良くなってくるとどうでしょうか。
早く社会復帰したい焦りもあり、受診を途中で自己判断で中断してしまう方がいます。それでは、折角回復してきたのに、再び少しのキッカケにより状態が悪い時に戻ってしまいます。
なので、まずはしっかりと治し切ることが大事です。
その為にも主治医とまだ治療が必要なのか、まだ薬を飲まなきゃいけないのかなどをきちんと相談してください。他にも社会復帰をしたくて焦りの心がある場合には、そのことも相談すると良いでしょう。
私がいい例です。折角回復してきていたのに、焦りから主治医のいう事を聞かず仕事をしてしまい忙しさなどを理由に受診もせず、服薬も勝手に中断してしまいました。
すると、案の定数か月したころには、自殺が頭をよぎる程になってしまっていました。再び仕事が出来なくなり、また受診する日々に戻ってしまいました。
その時は、とても後悔しました。「あの時しっかりと先生に従っていれば、今はもうすっかり良くなっていたかもしれないのに」と。
再発は以前話したように繰り返す度に再発率が高くなります。再発しないこと、一度でしっかり治すことがうつ病のPOINTになります。
今の焦りが今後に影響してしまう可能性が大きいので、不安に思う事などがあれば自己判断せずに主治医に相談しましょう。主治医が治療の見通しなどを説明してくれるでしょう。
2、ストレスに気付き理解し、発散する
受診した時に医師は最近の状態がどうかを聞いてくると思います。それは状態を把握するためというのは当然なのですが、何に対してストレスを抱えているのかなどを探る為でもあります。そして、それをうまく解消できているのかを診てくれています。
それはなぜなのか。
うつ病発症の要因には様々なストレスがあります。簡単にいうと、それを自身の中で処理しきれず溜まりに溜まってしまい心が叫んでいる状態がうつ病です。
なので、自身が何に対してストレスと感じるのかを理解し、発散方法を身に付けておくことが大事になります。
そこで次です。
3、認知行動療法に取り組んでみよう
うつ病の症状には、不安感・イライラなどの「気分・感情・思考」があります。
イライラしたくなくても、脳の神経伝達をする部分が正常に働けなくなっているために、「もういやだ」「イライラするし、何もしたくない」などの感情で押しつぶされます。
うつの薬にはこの脳の状態を正常に戻す作用がありますが、それと同時にやってほしいのが「認知行動療法」になります。
不安等の感情には、人それぞれの出来事の「捉え方」があります。そして、「捉え方のクセ」が再発を促してしまう為、そこを改善しておくことが大切です。その療法が「認知行動療法」です。
様々な療法がありますが、私が実践して自分で取り組める簡単だけど有用な方法を以前紹介した記事がありますので、ご参考までに読んでいただければと思います。
https://utu1031.com/wp-admin/post.php?post=5&action=edit
うつ再発の兆候について
病気はなんでも早期発見・早期治療!!ということで、うつもやはり早めに気付き治療出来ると治りも早いです。
そこで次は再発の兆候についてお話します。基本は初めてうつ発症に至る時と同じではあります。ですが、再発時に同じ兆候にて発症するとは限りませんので、注意しましょう。
1、不眠
不眠には4種類あります。「入眠困難」「中途覚醒」「早期覚醒」「熟眠障害」です。どれも注意すべき再発の兆候です。では、それぞれについて説明します。
「入眠困難」…中々眠りにつけない。30分~1時間以上かかる。例)以前は布団に入ればすぐに寝付くタイプだったし、最近は疲れているのに、布団に入っても中々寝付くことが出来ない。
「中途覚醒」…夜中に何度も目が覚めてしまう。その後寝れない。
「早朝覚醒」…朝早くに目が覚めてしまう。自分の起きようと思っている時間より2時間以上も早くに目が覚めてしまう。
「熟眠障害」…睡眠時間は十分なのに、ぐっすりと寝た感じがせず、眠りが浅い状態。(睡眠時無呼吸症候群や周期性四肢運動障害など睡眠中症状が出る病気が関係していることもります。)
私はうつになる初めの頃、仕事の日はどうにか起きるのですが、眠りが浅いのか日中非常に眠く、起きているのが辛かったのを覚えています。
また、休みの日になると夜、布団に入っても中々眠る事が出来ず、昼に寝てしまうという「昼夜逆転」状態でした。
もし、上記のような不眠の状態が続くようでしたら、早めに病院を受診しましょう。不眠だけで病院に行くのはなんだか気が引ける…。という方もいるかもしれませんが、「不眠」は危険信号なので躊躇せず、病院へ行ってみてください。
安心するためにも一度受診することをお勧めします。
2、食欲不振
食欲の過度な増減に注意しましょう。
例)急に以前では想像つかない程食べてしまう状態だったかと思ったら、今度は急に食べる気になれず、ほとんど食事をとらなくなってしまったなど。
また、食事を摂っても美味しいと感じられなくなったり、食事を楽しめなくなるというような症状が現れたりします。
3、感情が不安定

ちょっとしたことで不安になったり、イライラしたり、悲しくなり勝手に涙が出てしまうなどの感情の不安定な状態に注意しましょう。
喜怒哀楽のコントロールがいつものように出来ない時には「心がサインを出している」と思ってよいでしょう。
女性の方は月経等のホルモンバランスの乱れによっても感情が不安定になることもありますが、月経周期後にも感情の状態が不安定であるときには注意しましょう。
4、意欲減退
楽しいと意欲的にやっていたことに対しても楽しむことが出来なくなったり、やりたいという意欲がわかなくなるといった状態になることがあります。
また、いつもは普通に仕事に行けていたのに、出勤途中でとても行きたくないと感じたり、全然仕事に集中できず失敗ばかりしてしまうような状態が現れることもあります。
現れる症状は人それぞれですが、このような症状が現れた時には病院を受診することをお勧めします。
そして、症状が出る前の自分を見返してみてください。「どんな生活をしていたか」「どんなストレスを抱えていたか」「何か我慢していたことはなかったか」「辛くなってきた時に周りに頼れたりしたか」などなど、なんでもいいので少しでも振り返ってみましょう。
すると自身に生じやすいであろう症状を把握できてくる為、予防対策につなげる事が出来ます。
最後に
今回はうつ病の再発兆候と再発の予防方法についてお話ししました。誰もが再発を不安に思うと思われます。ですが、予防や兆候・捉え方のクセの改善をすることで、再発を防げる可能性があります。
恐れるばかりではなく、一生再発しない術を身に付けましょう!!
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。ご相談やこの記事ついて質問でもなんでも思う事がありましたら、是非コメントして頂ければと思います。では、失礼します。