こんにちは!うつ専門メンタルケアコーチの鳥越です。
うつ病で働けなくなった時の悩みの1つは「お金」ではないでしょうか。
実際に私もうつになり中々復職出来ない為お金に困りました。そこで、今回は求職時・離職時に使える支援制度について話したいと思います。不安や悩みは無いに越したことはありません。少しでも解消に繋がればと思います。
疾病時に利用できる経済的支援制度
支援制度名 | 相談窓口 |
傷病手当金 | 全国健康保険協会、健康保険組合、保険者 |
自律支援制度 | 市区町村(障害福祉課、保健福祉課) |
障害年金 | 市区町村、または年金事務所 |
失業等給付(雇用保険) | 管轄ハローワーク |
労働者災害補償保険 | 労働基準監督署 |
生活福祉資金 | 社会福祉協議会 |
生活保護 | 市区町村 |
表のような支援制度があります。今回は比較的受けやすい支援の「傷病手当金」「自立支援制度」の2つについて細かくお伝えします。
1、傷病手当とはどんな制度?支給額は?
傷病手当金は健康保険法の制度であり、4つの条件を満たすと支給されるものです。(全国健康保険協会より)
- 仕事に就くことが出来ないこと
- 連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
- 業務外の原因による病気やケガの療養のための休業であること
- 休業した期間について給与の支払いがないこと
これらに該当する場合に、申請をすると支給されます。金額は普段に貰っているお給料の3分の2です。

引用:全国健康保険協会
支給は日ごとで計算されます。支払い方法や時期についてはお勤め先の会社や健康保険の種類等によって違います。
うつ病による休職の場合は、まず有給休暇等の休暇を消化した後に、傷病手当金の申請をし、受給すると良いでしょう。また、休職後に復帰できずに退職した場合も、続けて受給できる場合もあります。受給期間については「受給開始日から1年6ヶ月」です。
※この1年6ヶ月というのは、暦の上での期間であり、この期間中に復職して受給していない期間があったとしても「受給開始日から1年6ヶ月後が満了日」になります。
2、傷病手当金の手続きに必要な書類
申請には傷病手当金支給申請書が必要です。この申請書は4枚1組になっており、被保険者記入用が2枚、事業主記入用が1枚、療養担当者記入用が1枚の計4枚です。
被保険者記入用 2枚 | 本人記入 |
事業主記入用 1枚 | 会社が記入 |
療養担当者記入用 1枚 | 医師が記入 |
※医師に療養担当者記入用の記入をお願いするのですが、医師の忙しさなどもあり、書類作成に2週間程度かかることもありますので、早めにお願いすると良いでしょう。また、会社記入用も送付するなどしてお願いするものなので、事前に連絡をしておくといいでしょう。
3、手続き方法
自身の被保険者記入用2枚と会社、医師から記入してもらった用紙が揃いましたら、保険者(協会けんぽや保険組合)へ送付し傷病手当金の支給申請をします。
※申請が遅れるとおのずと支給日も遅れてしまうので早めに受給したい方は迅速な申請をすると良いでしょう。
*支給申請は会社を経由して行うのが一般的なようですが、本人が直接郵送しても特に問題はないです。
申請後は審査が行われ、支給決定通知書が送られてきます。この通知書には傷病手当金の金額や振り込み予定日等記載されていますので保管しておきましょう。
*全国健康保険協会の場合であれば、申請を受け付けしてから約2週間で振り込みされます。大体2週間たったなと思ったら記帳してみるのが良いでしょう。
傷病手当金の申請についてはこのような形です!分からない時は病院の生活福祉課などに相談に行きますと丁寧に教えてくれますので、気軽に相談しにいってみるといいですよ!(私も最初はよくわからず聞きにいきましたから笑)
4、自立支援制度ってどんな制度?
この制度は、長期的に通院が必要な精神疾患の方の経済部分の負担を軽減してくれる制度です。普通であれば医療費は3割負担ですが、この度を利用することで、医療費の自己負担額が1割になります。(診察費・薬代・訪問看護費用・デイケア費用)
※この制度は申請した場所の病院・クリニックでないと使用できません。例えば、〇〇病院の名前で申請したのに、△△の病院に通院場所を変えた場合、〇〇病院では自立支援制度が使用でき1割負担になるが、△△病院では使用不可という事です。
△△病院で使用したければ、再度手順を踏み申請後にそこでの使用が可能となります。(まずは、主治医に自立支援制度を利用できるか確認してから申請の手続きをすると良いでしょう。)
※精神関連のみ1割負担になる。例えば、大きな病院であれば色んな科が1つの病院の中にあります。精神科受診は1割ですが、風邪を引いたから同じ病院の内科も受診した場合、内科は3割負担という事です。
5、どんな疾患の人が利用できるのか
うつ病、統合失調症、双極性障害、不安障害、適応障害、摂食障害、強迫性障害、パーソナリティ障害、解離性障害、広汎性発達障害、PTSDなどの、継続治療が必要なすべての精神疾患の方が利用できる制度です。
6、申請方法
- 主治医に相談
- 必要書類をそろえる
- お住まいの市区町村の担当窓口(障害福祉課、保健福祉課等)に行き申請
- 申請が認められると病院に「自立支援利用受給者証」が届く
7、必要書類について
- 自立支援医療支給認定申請書(担当窓口にて記入)
- 医師の診断書(診察の際か受付でお願いすると書いてくれます)
- 健康保険証
- マイナンバーの分かるもの(マイナンバーカードを持っていくと良いです)
- 所得状況証明書(市区町村の窓口でもらえます。)
- 印鑑
※①を記入の際に病院名と使用している薬局の名前を記載する欄がありますので、名前の分かる明細書などを持っていくといいです。
※市区町村によって必要書類が少し違うこともあるようなので、書類をそろえる前に担当窓口にお問い合わせしておくと良いと思います。因みに、私の住んでいる所は所得証明書は必要なかったです。
8、自立支援医療受給者証が届いたら?
- 受給者証が病院に直接送られる
- 通院している病院の窓口で渡されます
- 受給者証の封筒の中には必要なものが入っているので、毎回病院に行った際に受付に出します。
という流れです。通院の度に出す必要があるので、忘れないようにしましょう。
※ですが、忘れた場合には受付で忘れましたと言うと、忘れてしまった日は3割負担のお支払いになりますが、次の来院の際に受給者証を忘れずに持っていくと、差額分は返してくれます。(優しいですよね♬)
※薬局でも同じです。薬局に行ったら受給者証を出すと1割負担になり、忘れたときは病院同様に忘れた旨を伝えて、次回差額をという感じです!
※申請してから受給者証が届くまで1・2ヶ月かかるときもあるようなので、事前に届くまでどのくらいかかるのか聞いておくと気持ち的に楽ですよ♪
最後に
今回は制度についてのお話でした。確かに申請するのは少し面倒ではありますが、3割負担と1割負担では、少しに思えますが大分ありがたかったのを覚えています。
また、傷病手当金の申請も初めは会社に頼むのがなんだか嫌だなと思いましたが、給料をもらえない時に手当金がはいってくるのはとても金銭面で助かります。
うつになった、精神疾患にかかったのは、何も自分が弱いとかそういったものではありません。頼れる機関、制度を知り沢山頼ってください。
引け目を感じるとしたらしっかり治して次の職場で元気に働けばいいと思います(#^^#)もし、なにか小言のようなことを言う人がいたら、「きっとあの人も余裕がないのだろう」くらいの気持ちで受け流しましょう!
では、今回はこの辺で失礼します。最後まで読んでいただきありがとうございました!
最後まで読んでいただきありがとうございました♪では、今回はこのへんで失礼します!